第2回 熊本地震で管理組合はどう対応したか
更新日:2021年3月13日
「復旧から復興への道へ」一部損壊マンションの取り組み事例
熊本地震で被災した多くのマンションは、いったいどのような事態となったのでしょうか。
半数を超えるマンションで起きた被災認定「一部損」という苦境から、住民のみなさんと苦難を乗り越えて再出発まで、40世帯88人で歩んだ道のりを、被災の対応やご苦労されたことをもとに、お話しをいただきました。

このセミナーは、熊本県マンション管理組合連合会の皆様のご協力をいただき ”被災地熊本からマンション防災の知恵を江戸川区へつなげる~熊本地震で管理組合はどう対応したか~” というテーマで、2回のシリーズとして現地よりwebオンラインでお話を聞かせていただきました。(第1回目「熊本地震で管理組合はどう対応したか」)
日時:2021年 2月28日(日)14:00-15:30
対 象: 江戸川区内マンション協議会会員、マンション防災調査参加管理組合、調査関係先、防災関係者様など
参加:約40名
運営:オンライン web会議
今回のセミナーには、1回目と2回目とも、福岡大学元工学部教授の古賀一八先生、元マンション管理組合連合会会長の川上湛永様にも参加いただき、専門家としてのコメントもいただきありがとうございました。熊本マンション管理組合連合会のみなさまには、全面的にご協力をいただきました。被災地より貴重な体験談と温かなご支援をいただき心よりお礼申し上げます。熊本市役所や江戸川区の皆様にも参加いただき、今後の地域での対応への輪が広がり感謝申し上げます。
震災対応のポイントは、住民の合意形成。
今回、震災対応のポイントにあげられたのは、「住民の合意形成」です。復旧工事を進めていくには住民の合意形成が必要で、「自立・資金・情報」がうまく噛み合うことが大切なのだそうです。

「震災復旧の流れ」と震災後の「管理組合活動のモデル」
1回目にも説明がありましたが、「震災復旧の流れ」と震災後の「管理組合活動のモデル」をいかにやっていくかがポイントで、今回詳しく説明をいただきました。

「復旧から復興への道へ」一部損壊マンションの取り組みの流れ
1熊本地震発生時の行動
・2016年4月16日(土)午前1:25 震度7の地震発生
・外に飛び出しますが、避難所は安全確認ができずへ入れないので引き返すことに。
・深夜暗く寒さをしのぐため「車中」「居室」「集会室」で避難へ。
・集会室を避難所として利用し、安否を確認しました。
・ライフラインの復旧は、電気はすぐ復旧、ガスは5日後、EVは7日後。
2震災復旧に向けて
・被災状況を「応急危険度判定」「罹災証明」「地震保険」「耐震診断」で把握します。
・「被災マンション相談会」「被災マンション修復セミナー」「震災復旧工事現場見学会」
などに参加して情報を収集
・第1回震災復旧説明会を住民むけに開催
「被災状況について」「震災工事について」「資金計画について」「今後のスケジュール」
などを説明
・施工会社の検討 震災工事の経験がある会社を探し説明を受けて見積もりを依頼する
・資金計画は、修繕積立金の残高が少なく災害復興住宅融資と合わせて、資金調達可能額は
9400万円。工事費見積もりは1億円を超えたため、9000万円以内の工事に調整。
・修繕積立金の値上げの試算を行い、第2回震災復旧説明会を開催する
臨時総会を開催し「工事実施承認」「工事業者決定」「資金計画承認」「修繕積立金の改