マンション管理組合の理事の重要な活動に、理事会と総会の実施・運営があります。
マンション管理組合の最高意思決定機関である総会は、組合員全員に前もって開催を通知し、委任状や議決権行使書を含めて、重要なことを決める場です。管理組合としての方針を考えて案にしたり、具体的に問題を処理し解決していくのは理事会になります。今こうした総会や理事会の運営に悩みを抱えている管理組合も多いと聞きます。総会や理事会の運営を進める上で、抱えている問題にはどのような問題があるのか、またどのような対処が必要か、管理組合の皆さんと話し合いました。
総会や理事会の運営で抱えている問題とは
協議会に加盟している組合に調査をしたところ、抱えている問題では主に次の6つの問題があがりました。
1.総会・理事会の議案策定が出来ない、何を上程すれば良いかわからない
2.理事会で合意形成がまとまらず困っている
3.管理組合の活動に対して住民からクレームを受け対処に困る
4.住民間の対立が起き関係が悪くなっている
5.総会の議案に対して反対派が出て議事の進行が滞る
6.誰が管理組合の理事長を担当するかで揉めている
特に困っていることは
同じマンション内で総会の進行を妨げるような活動
・一般的に通らないことを、声高に叫び、周囲が引いてしまうような迷惑行為
・特定の住人が毎回いいがかりをつけてきて、総会の進行を妨げるような行為
クレームやパワハラと思われる一部のマンション住民の存在
・総会に参加して管理組合に対して誹謗中傷する住民がいる
・総会の質疑の際、マイクを独り占めして個人攻撃を行う
・理事や代議員に質問状や攻撃的な文章が送られて対応に困っている。
議題と異なる話題で運営を遅滞させる住民
・議題と異なる話に引きずられて、議案の審理、実施が遅れてしまう。
こうしたパワハラや運営を妨げることが発生した場合、どのような運営が求められるのでしょうか。
実行している対策にはどのようのものがあるか
管理組合では、管理会社から助言をいただきながら、住民の声を聞き丁寧に説明を対処して解決を図っています。
・管理会社から助言をもらっている
・住民向けのアンケート調査を実施している
・住民向けの説明会を実施している
質問に適切に対処するために必要な専門知識を得たり、専門家からの助言やチームによる検討などを進めています。
区分所有法や規約など必要な知識を習得している
マンション管理士の助言を得ている
各種問題の検討チームを発足して対応している
総会の進行運営を学んでいる
マンション問題に対処できる弁護士に相談している
監査機能を強化している
住民とのコミュニケーション技術を高めている
クレームへの対処法を学習している
一部の方のこうした接し方については、当事者の行動がハラスメント行為に当たるかどうか、暴言が恐喝や威嚇行為に当たるかどうか、など、法律的な見地から判断し、適切に対処するようにしましょう。また悪質な場合は、企業などでクレーム対応を行なっている方の意見や、弁護士などに相談するのも良いでしょう。
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