江戸川区水害セミナー2021 「江戸川区の水害対策」
更新日:2021年11月15日
大規模な水害が起こったらどうなるのでしょうか、その時私たち管理組合は、”命や暮らしを守るために、どのような対応が必要になるのでしょうか。
今回、江戸川区危機管理部の本多課長をお招きし、最新の「江戸川区の水害対策の方針」を教えていただきました。また、なぎさニュータウン防災会長の鈴木さんからは実際の水害対策の事例をお聞きし「管理組合で水害対策をどうしたら良いか」をみなさんと一緒に学びました。

開 催 日:9月26日(日)14:00-16:00
会 場:東葛西コミュニティ会館
参 加:マンション管理組合理事、防災担当の方 15-20組合40名 参加
第1部 :江戸川区危機管理部 防災危機管理課長 本多吉成様
第2部 :なぎさニュータウン防災会 会長鈴木正彦様
第1部 江戸川区の水害対策
1江戸川区の概況
2水害の想定
第2部 マンションの水害対策
なぎさニュータウンの事例
こちらには、第1部 防災危機管理課長 本多吉成様の講演を元に「江戸川区の水害対策」についてご紹介させていただきます。
江戸川区の水害対策
1.江戸川区の概況

⑴江戸川区の特徴
東側に 江戸川、旧江戸川
西側に 荒川、中川
南側に 東京湾
三方水に囲まれた水と緑の豊かなまちですが、自然が一度暴れ出すと脅威になるので気をつけて欲しいです。
(2) 江戸川区の地勢
江戸川区の約70%が満潮位以下のゼロメートル地帯です。江戸川区を断面で見た時、隅田川荒川・江戸川の高さをみると土地の低さがわかります。中川の堤防近くでは、満潮時の海面は市街地の家の2階の屋根ほどの高さ。普段は意識していませんが、堤防に守られた土地であることがわかります。
2.水害の想定
①過去の水害について

大正6年、台風による高潮で240人の死者、昭和22年カスリーン台風で利根川の右岸が決壊し、4日かけて水が江戸川区に到達しました。その2年後、キティ台風で高潮の被害を受けました。これ以降、区内で外水氾濫の被害なく、以来70年近く起きていません。
昨今は、台風が巨大化、長雨・大雨など全国各地で水害の被害が起きています。水防法が改定され最大想定規模で計画することに変わりましたので、各河川の管理者が浸水想定区域図を作り、それを元にハザードマップを作成し2年前に配布しました。
②内水氾濫と外水氾濫


内水氾濫は市街地側に雨が降り、集中豪雨などで下水処理が間に合わず発生します。下水道は50mm/1時間に耐えられるハードを整備しています。内水氾濫のハザードマップは、200年に一度の確率と言われる東海豪雨の想定で、総雨量589ミリ時間最大雨量114ミリの時の状況です。50センチから1-2mの浸水想定です。
外水氾濫は洪水や高潮で起きます。水が市街地に入る高潮は、葛西臨海公園が埋立で制御されており、高いところが防潮堤になっています。河川の堤防が壊