震災リスクを解決するために
防災モデルマンションをつくる・広める
〜あんぜんマンションプロジェクト〜
江戸川区内マンション協議会が取り組む防災事業
水害ハザードマップ説明会&洪水対策セミナー
11月17日(日)10:00-12:00 於:アリーナコースト集会室
水害ハザードマップは今までに経験したことがないような、大規模な水害が起こったら“どうなるか”命を守るために“どうするか”を知っていただくために、江戸川区民に配布されたものです。台風などの洪水被害の発生で生活に大きな影響が起きる中、大規模水害に備えるマンション防災の取り組みを一緒に学びました。
<講師紹介>
・水害ハザードマップ説明会 江戸川区危機管理室 課長 本多吉成様
・洪水被災に関するセミナー 土屋信行様
洪水対策の第一人者 元東京都建設局課長、
元江戸川区土木部長、首都水没著者
<参加者>
アリーナコーストの住民 マンション協議会加盟管理組合
マンション防災関係の方 約100名の方々が参加
土屋先生の著書
大水害への備えが説かれています
広域避難先を登録しよう
高台へ逃げるべし、あらかじめ逃げるべし
危機管理室の本多課長様と洪水対策の第一人社の土屋様に、台風19号の対応への取り組みと水害対策のポイントを教えていただきました。避難勧告が出た台風19号での江戸川区の取り組みを始め、ハザードマップの使い方や水害とともに生きてきた江戸川区の歴史を学びました。ここにいてはダメとハザードマップの表記にもあるように、大切な対策は事前の広域避難であり、そのためには日頃より「広域避難先を登録しよう」と呼びかけがありました。また、水害被災時には、高台へ逃げるべし、という鉄則を強調され、住民は熱心に聞いていました。
台風15号と19号で対応した江戸川区の取り組み
本多課長より江戸川区の取り組みの説明をいただきました。8日より情報連絡体制を設置し、11日には12日朝から自主避難施設開設の発表、12日 3日間総雨量500ミリ超える雨量が予測。災害対策本部を設置し早い段階で対応、9:45 新中川より西側対象43万人に避難勧告を出しました。自主避難施設6 コミュニティ会館65施設 を開設、 小中学校には2万6千超える方が避難。職員1600人が対応いただき、105施設で3.5万避難者受け入れとなりました。
今回は、荒川流域の浸水想定から500ミリを超える予測であることから、新中川西側には浸水、東側にはないとして、避難勧告の対象を決められたとのことでした。
ハザードマップを学ぼう
住民向けに江戸川区のハザードマップの学び方を説明いただきました。
はじめに、「そのとき広域避難ができるように ~江戸川区水害ハザードマップの活用~」
https://www.youtube.com/watch?v=7WQmnsFJ_1E
を見てハザードマップの全体像を学びます。
次にハザードマップの構成に従って、プログラムの説明がありました。
1 江戸川区ってどういうところか知ろう
関東地方に降った雨の大半が集まる「江戸川区の地形」の特徴
満潮水面高さより、江戸川区の7割が低く、堤防に守られている
2 どうなるか知ろう
広い水害発生すると250万人が住む江東5区はほとんど浸水
長いところでは2週間以上の浸水も
3 どうする?
区内に留まるのは危険
避難先をご自身で探して欲しい
4 避難を呼びかける情報とは
72/48/24/9時間前の情報
行政無線、ホームページやメール・SNSなど、テレビラジオなど
5 避難のための備え
ハザードマップを知る 備える
6 避難先を知る
水没でも使える 避難所の階数表示
7とどまるための備え
家族の状況をイメージして備える
8 マンションが備えること
インフラが1-2週間使えなくなる生活
1非常用電源 2必ず連絡先を整備 3トイレ対策
啓発と備えがポイント
日本一進んでいる江戸川区のハザードマップ
後半は、首都水没著者で、元江戸川区土木部長の土屋信行さんより、水と共に暮らしてきた江戸川区の特徴や歴史、ハザードマップを作成した背景などを説明いただきました。江戸川区は、大きな河川を背負って氾濫を受け止めなければならない地形です。水とともに暮らしてきた土地では、水害から守るこれまでの先人の事業が生かされていると、過去の歴史から教えていただきました。
今回の台風19号の経験から”水害が身近に起きるという思い”を多くの人が持つようになりました。今後これまでに経験したことがないような、大規模な水害が起こったら“どうなるか”命を守るために“どうするか”。
水害への対策は、それを知ることからはじまります。
これからの水害対策に向けて、知恵をいただいた場になりました。