6月のマンション協議会定例会にて、「駐車・駐輪」の施設や費用に関するトラブルへの対応について、各マンションでの取り組みを教えて頂きたいとのご要望がありました。こうした実情や事例は会員各管理組合様にとっても有益な参考資料となることから、「駐車・駐輪」に関する調査を行い、7月のマンション協議会定例会でテーマとして話し合いました。
駐輪場について「困っていること」「料金設定について」話し合いました。
①各管理組合で駐輪場について困っていることをお聞きしました。
・駐輪スペースの不足
・自転車の置きにくさや利用者の負担(出し入れしにくい、狭い、上段にあげにくい等)
・駐輪ルールの遵守(共用廊下に自転車置いている等)
・自転車の放置(年1回、自転車使用状況の把握、登録制、ステッカー未貼り付け処分)
・利用者間のトラブル
・自転車の盗難
・駐輪場の老朽化(鉄骨など)
などがあげられました。各組合での問題を出しながら解決へのヒントを話し合いました。
②自転車の料金設定について教えていただきました。
保管場所(駐輪場・専有部分保管)によって設定料金を変えている
利用者の年齢や幼児・小学生などによって設定料金を変えている
駐輪場の形式によって(屋内・屋外、上段・下段等)設定料金を変えている
1台目2台目など、利用台数によって設定料金を変えている
といった設定方法を各マンションで運用しています。
バイク置き場について「困っていること」「料金設定について」話し合いました。
①バイク置き場で困っていること
・バイク置き場不足が最も多い。バイク置き場自体が無いマンションも。
ゴミ置場を無くして、バイク置場に利用している事例もありました。
・バイクの不適切な駐車
・自前の公園スペースに平置き。
・バイクの形状(大きさ)が駐輪場のスペースに合わず、既定の台数を収容できない
・居住者以外の来訪者のバイク置場の管理対応
一方、バイク置き場を充実させていたり余裕があるマンションも。
・交通事情(最寄り駅遠い)ありバイクが多い。バイクは平地で特設区画もあり。
・バイク置き場は充足。鍵付き区画もあり。
・空き区画が出始めている
②バイク置き場の料金設定について教えていただきました。
・排気量で変えているマンションが多い
・同一料金
・バイクの大きさによって変えている
・排気量とバイクサイズがバランス取れなくなってきているので、これが課題。
③バイク置き場の料金はいくら?
3000円未満が多く、1000円未満、2000円未満、3000円未満で設定しているマンションが多い結果となりました。
駐車場について「困っていること」「料金設定について」話し合いました。
①駐車場で困っていることについて伺いました。
・駐車スペースの不足
・空き待ちが少なく、将来空き区画が出ることが懸念される。
・駐車スペースのサイズ不足(大型車が入らない等)
・将来的な使用台数の低下に伴う修繕積立金への影響
・駐車スペースの不足, 空きが出るまで契約者が同じこと。(新築入居時は不要だった方が、
後から必要となった場合に借りられないなど)
・電気自動車の充電装置をどうするか検討、需要に合わせて。
・駐車場内の事故やトラブル, 区画線(ライン&番号)が消えて見えない
・居住者ではない人の所有車の駐車申し込み
・樹木の影響でクルマが汚れるという苦情があります。2年の賃貸借契約によっています
が、希望すれば長期に更新できるため、一部不満の声が有ります。
②駐車場の料金設定について
・駐車位置によって料金を変えている
・同一料金
・立体や平置きなど駐車場の形式で変えている
・屋根の有無で変えている
といった料金設定を各マンションで選択していました。
③駐車場料金を教えてください
・最多価格帯は、18,000〜21,000円
・次に多いのが、12,000〜15,000円
駐輪駐車料金の決め方は?
近隣マンションや民間駐車場の料金を調べて参考にしたところが多いようです。
マンション協議会では、会員のマンション管理組合様に近隣御相場価格などの情報を提供し、適切な価格設定ができるようサポートしています。
住民とのトラブルに対して未然に防止した対策や事後に対処した対応については?
駐輪駐車場の運営や改修、料金の設定や変更に際しては、住民の皆さんとのトラブルになることを防ぐよう、管理組合では事前に適切な対応をすることが望まれています。
加盟しているマンションには
・透明性を確保する
値上げの理由や必要性を明確に説明し、費用の詳細な内訳を公開する。
・住民の意見を反映する
住民からの意見や提案を積極的に取り入れ、透明性を保つ。
・事前説明会を開催する
値上げに関する説明会を開き、住民の質問や意見を受け付ける場を設ける。
といった対応をとっているところもありました。
また値上げに際しては、下記のような丁寧な対応を心がけ、住民理解を得ながら進めていくことが大切です。
・段階的な値上げによる住民の負担を軽減する。
・料金の値上げや負担が公平に分配される
・値上げの理由や費用の使用目的、値上げの実施計画などを事前に情報提供
・アンケートなどで住民の意見を踏まえる
・老朽化の改修や利便性の向上には、料金値上げが必要という改善計画を示すこと
・利用の満足度を定期的に収集し、住民からの声を改善に生かす
マンション協議会では、管理組合が抱える問題に解決のヒントを得るために、各マンションから意見や事例などを収集し、話し合うことに取り組んでいます。皆様も管理組合運営で困っていることをお寄せください。
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